タンザニアのゲーム市場調査レポート2019:主な調査結果

Shikana法律グループが作成した市場レポートの中で、Amne Suedi Kagashekiがタンザニアのゲーム産業について、成長傾向、主要プレーヤー、消費者行動を調査していている。

タンザニアのゲーム産業は国内総生産の3%以上を占める同国の重要なセクターとして確固たる地位を築いている。現在のゲーム業界は、2003年のゲーム法第4号に基づいて設立されたタンザニアゲーム委員会 (GBT) の規制を受けている。GBTは、タンザニアにおけるすべてのゲーム活動を監督、監視、規制する責任を負っている。2018/2019会計年度において、ゲーム業界全体の税収は、2017/2018会計年度のTZS 780億からTZS 948億に増加した。タンザニアのゲーミングボードは、この税収の26.1%増は技術革新の成長とビジネス環境の改善によるものだとしている。さらに、タンザニアでは2万人以上がゲーム会社に直接雇用されており、重要な雇用源の一つとなっている。

この記事では、シカナグループがまとめたタンザニアのゲーム産業に関する市場レポートの主な調査結果を分析する。本報告書は、タンザニアにおける様々なタイプの商業ゲーム活動について、その成長傾向、主要な市場プレーヤー、消費者行動、潜在的なリスク、そしてタンザニアにおけるゲームの拡大を推進する全ての要因を含む貴重な情報を提供することを目的としている。

タンザニアのゲーム産業に関する2019年の市場報告に含まれている主な調査結果は以下の通り:

2019年時点で、総ゲーム収益 (GGR) の観点から見ると、スポーツベッティングは最大の商業ゲームセグメントであり、かつて米国で最大のゲームアクティビティであった小売カジノを上回っていた。2018/2019会計年度において、スポーツベッティングGGRは約681億TZS、ゲーム税収入は170億TZSでした。スポーツベッティングの人気は、スマートフォンの急速な進化、インターネットとモバイルの普及率の高さ、広告の増加、スポーツの人気、モバイルマネーサービスの広範な利用など、さまざまな可能性の条件によって推進されてきた。

スポーツベッティングの成長には、若者人口の増加も重要な役割を果たした。Business insider.comによると、タンザニアは世界で11位の最も若い人口を持つ国である。タンザニアの人口も2035年までに8900万人に達すると予測されている。この長期的な人口動向は、スポーツベッティングやゲーム業界全体に潜在的な市場成長機会をもたらしている。シカナグループが実施した調査によると、スポーツベッティングに参加している人の89%が18歳から34歳であることが分かった。タンザニアの若者人口は、ゲーム産業、特に若い世代を主に惹きつけるスポーツベッティングにとって重要である。

オンラインスポーツベッティングは、小売スポーツベッティングと比較して非常に速い速度で成長しているが、ゲーミングボードは、タンザニアでオンラインと小売スポーツベッティングの両方のためのライセンスを提供している。2019年には、オンラインスポーツベッティングの免許を持つ業者は20社だったが、小売スポーツベッティングの免許を持つ業者はわずか6社だった。オンラインでのスポーツベッティングが同じ速度で成長し続けるならば、安価な携帯電話が引き続き広く利用可能であり、インターネットの普及レベルは上昇し続けると予想されるので、小売スポーツベッティングは徐々に減少し始めると予想される。実際には、ほとんどの小売スポーツベッティング業者は、早ければ2025年にはオンラインに完全移行すると予想されている。新興技術と全般的なマクロ経済状況は、この予想される小売スポーツベッティング事業の段階的廃止のペースに強く影響を与えるだろう。

オンラインスポーツベッティング市場は:betPawa、M-Bet、Sportspesaの3つの民間事業者によって支配されている。

しかし、オンラインスポーツベッティングの成長には独自の課題がある。2021年6月24日に承認されたタンザニアの2021/2022国家予算は、間違いなくiゲーミングに影響を与えるであろうモバイルマネー取引に高い関税を導入しました。タンザニアとその周辺国は、一人当たりの登録されたアクティブなモバイルマネー口座とモバイルマネーの量が最も多いという点で世界的なリーダーである。2020年9月だけで、合計TZS 11兆5000億がM-Pesa、Tigo Pesa、Airtel Money、Halo Pesa、Ezy Pesa、T-Pesaの6つのモバイルマネープラットフォームを介して取引された。モバイルマネーが人気を集めているのは、多くの購読者がいることと、このプラットフォームが全米に広く普及していることが大きな理由だ。STM GamingのCEO、Alessandro Pizzolottoは、東アフリカのiゲーミング業界をゲームの成長と拡大のための絶好の機会と見なしてい。(出典:European gaming)

オンライン賭博事業者は、M-pesaなどのモバイルマネープラットフォームを利用してオンライン賭博を行うことを可能にすることで、これらのモバイルマネーサービスを既に利用している。また、当選した事業者は、賞金総額を携帯電話の口座に入金する。そのため、最近のモバイルマネー取引料金の劇的な増加は、人々がモバイルマネーサービスの利用をますます避け、より多くの投資家がこれらの新しい料金を回避するために小売業者を通じて賭けを行うことを好む可能性があるため、オンラインゲームに悪影響を与える可能性が高い。COVID-19の世界的なパンデミックが進行していることも、短期的には小売とオンラインの両方のスポーツ賭博の需要に悪影響を与える可能性があるが、スポーツベッティング市場に中長期的にどのような影響があるのかは不明だ。

前述の課題とは別に、スポーツベッティングの国内市場は非常に競争が激しいままである。スポーツベッティング業者は、小売とオンラインの両方で、新規加入者にボーナスと無料の賭けやプレイを提供することによって、顧客獲得のためにますます競争していている。一部の事業者は、顧客が獲得した利益に課される税金をカバーするか、それを上回るボーナスを提供することによって、より多くの顧客を獲得する戦略を考案した。看板、スポーツイベント、ラジオ、オンライン、交通広告は、事業者が自社ブランドを宣伝する最も一般的な方法である。また、地元の有名人やスポーツスポンサーを利用して、それぞれのブランドを宣伝している企業もある。加えて、いくつかの事業者は、比較的速く、安価で、彼らの利便性で賭けに簡単なアクセスを顧客に提供するために、モバイルスポーツの賭けアプリを開発した。また、一部の企業はモバイルネットワークプロバイダと提携して、顧客がインターネット料金なしでモバイルアプリを利用できるようにしている。

新たに承認された2021/2022のタンザニア国家予算により、賞金に対するゲーム税も20%から15%に引き下げられた。この修正案は、より多くの人がより低い税金を支払うことができるので、賭けをする動機になる可能性が高い。

インターネットカジノ

インターネット (オンライン) カジノは、会計年度2018/2019における総ゲーム収入 (GGR) に関して、最も急速に成長しているゲーム活動だった。GGRはTZS 138億で前年比97%の増加を記録した。この傾向は、より多くの事業者がプラットフォーム上でオンラインカジノを統合し始め、より多くのユーザーがこの新しいゲーム活動を認識するようになるにつれて、今後数年間で着実に増加すると予想される。2019年12月現在、インターネット?カジノの運営免許を取得している企業は六社 (うち五社のみが営業中) 。

インターネットカジノの成長は、最近の技術開発と携帯電話の普及の結果である。タンザニアのゲーミングオペレーターは、現在、地元に物理的に居住していない幅広い顧客にアクセスできる。オンライン?ゲーム?サービスへの需要の高まりによって新たな機会がもたらされ、オペレーターは従来の実店舗運営から拡大することができる。

物理的サービスからデジタルサービスへの移行によって、ゲーム事業者は顧客ベースを拡大し、収益を増加させることができただけではない。人件費、設備費、賃貸料などの運用コストを同時に削減した。より多くのオペレーターがオンラインに移行するにつれて、タンザニアにおけるオンラインゲームの成長の可能性は国内のインターネット普及率に依存するようになる。

タンザニアのインターネット利用者数は、2012年の700万人から2019年には2500万人以上へと着実に増加している。2019年12月時点で、タンザニアのインターネット普及率は46%と推定されている。国内のインターネット利用者の増加は、オンラインサービスを提供しているゲーム事業者の利用者層が拡大したことを意味している。同時に、オンライン?ゲーム?サービスの台頭により、タンザニアの顧客は、ゲームの小売店に行くことを余儀なくされることなく、プライバシーを守り、自宅で気楽にギャンブルを楽しむことができるようになっている。現在、タンザニアの消費者には、競合するゲーム会社の中から自分が楽しみたいオンラインゲームを選ぶなど、さまざまな選択肢がある。手頃な価格のスマートフォンの存在は、インターネットの普及を促進する役割を果たし続けると期待されている。

タンザニア通信規制局 (TCRA) の四半期統計によると、2018年には国内インターネットユーザーの96%がモバイルネットワーク経由でインターネットにアクセスしていた。携帯電話は通信に不可欠な手段であるだけでなく、インターネットへのアクセスに必要な主要なコンピューティングデバイスにもなっている。小規模だが急速に成長しているオンラインカジノ市場は、見込みのある投資家に機会を提供している。

インターネット?カジノの運営者たちも、乱数発生器 (RNG) の代わりに、ライブディーラーを備えた 「ライブ」 カジノゲームを使い始めた。これにより、プレイヤーはゲーム全体をシャッフル、ディール、および管理しながら、ディーラーを見たり聞いたりすることができる。ライブカジノのプレイヤーは、従来のカジノのようにカードがシャッフルされ、ルーレットが回転しているのを見ることができる。これにより、利便性とプライバシーを追求しながらも 「リアルさ」 とより魅力的なインタラクティブ体験を求めているお客様に、よりリアルなリモートゲーム体験を提供できる。インターネットカジノ市場をリードしているのは、アイプレー8カジノ、メリディアンベット、ペンベットだ。

SMS ロッテリー

SMS宝くじは近年ますます人気が高まっている。会計年度2018/2019では、SMS宝くじはTZS 248億の総ゲーム収入 (GGR) を持っており、GGRの点で3番目に大きいゲーム活動となった。その人気にもかかわらず、SMS宝くじ部門はタンザニアの他のゲーム活動と比較して収入の急激な落ち込みを経験しました。GGRは2017/2018会計年度のTZS 656億から2018/2019会計年度のTZS 248億に減少した。これはGGRの62.2%の低下に相当する。また、実際の売上収益は、2017/2018会計年度のTZS 908億から2018/2019会計年度のTZS 617億に32.1%減少した。

上記の数字は、SMS宝くじの活動が他のすべての商業ゲームの活動と比較して、最大の割合で収益の減少を経験したことを示している。しかし、SMS宝くじ事業者には利用できる利点がある。この利点は、抽選への参加にインターネット接続が必要ないことである。これは、スマートフォンやインターネットにアクセスできない人でも、より多くの人が参加できることを意味する。

タンザニアには、タンザニアゲーム委員会 (GBT) からライセンスを受けてSMS宝くじを運営しているゲーム会社が4社あり、いずれも2019年12月時点で活動している。これらの会社は、Mobibet Company Limited/Biko, Lucky Games Ltd/Mojabet, The Network Limited/Tatu Mzuka, Vodacom Tanzania Public Limited Companyとなる。

一般調査結果

小売カジノ、スロットマシン、40のマシンサイトなど、その他すべてのゲーム活動への関心と参加は、COVID-19の世界的流行の影響により、短期的には鈍化すると予想される。世界的なパンデミックがタンザニアのゲーム市場全体に及ぼす中長期的な影響は、依然として不明である。オンラインゲームに対する当面の需要は減退し、短期的な成長を鈍化させる可能性があるが、中長期的な影響は不明である。近年の堅調な成長傾向に基づくと、タンザニアのオンラインゲーム市場は、潜在的な投資家にとって関心のあるビジネスチャンスであることに変わりはない。

タンザニアのゲームについてもっと知りたければ、Shikana Groupのウェブサイトでタンザニアのゲーム産業の市場レポートを入手しよう。

SiGMA マガジンの最新版でAmneのインタビューを読んでください。

 

SiGMA? アジア 2022

マルタウィーク2021の一連のエキサイティングな会議の後、SiGMAグループは、iゲーミングの世界の最高で明るい部分を一緒に描画するためのハブであるキエフの黄金の尖塔と雪の都市トロントで世界を嵐にする予定である。次のエキスポでは、アラブ首長国連邦の最先端都市を訪れ、3日間のネットワーキング、パネルディスカッション、祝祭を楽しむことができる。SiGMA ニュースで最新情報をお届けする。